【自閉症】テレビに近づいて観てしまう場合の支援方法「警察24時作戦」

「テレビから離れて観てね!」

自閉症の利用者さんに言うと、少しテレビから離れますが、時間が経つにつれて、また近づいて観てしまうことありませんか?

どれくらい離れたらいいの? が理解できず、パニックを起こしてしまうことはありませんか?

自閉症の方がテレビに近づいて観る理由として大きく分けて2つあります。

1つ目はテレビ番組が面白いということはもちろんあると思いますが、テレビが映し出す色彩の光がキラキラして面白く観ていることもあります。

2つ目はどれくらい離ればいいのか分からないです。自閉症の方は、曖昧の表現を理解するのがすごく苦手です。「少し離れてね」の少しが分からないため、興奮したり、パニックを起こしたりしてしまうのです。

どうすれば自閉症の方にテレビを観る場所を伝えることができるの?

この辺で観てほしいという場所に、床に赤のビニールテープで印をつけましょう。テープの色は必ず赤にしてください。普段から無意識に信号の色など、赤は注意をしてほしい時に使われているので、より効果的です。

床にテープをしただけでは意識してくれないのでは?

その通りです。ここでついに「警察24時作戦」です。

まずテレビを赤線のところで観るように約束します。線より前に出たら、かわいそうと気持ちを押さえ、ポチとテレビを消します。そうすると間違いなく、興奮しますが、赤線に戻るまではグッとこらえます。戻ったら「線のところで観てね」と伝え、テレビをつけます。何度か繰り返すうちに、線のところでテレビを観ることが、こだわりになって適切な距離でテレビを楽しめるようになりますよ。

もしもテレビに近づきすぎて困る! という方がいたら「警察24時作戦」を試してみてください。観る場所をビニールテープで明確に示してあげることで、丁度いい距離でテレビを楽しむことができるようになります。