【自閉症】子どもが他害をしてしまう4つの原因と対応方法
「コラー何してるの!」
自閉症の子どもが友だちを叩いたことにビックリしてしまい、感情的になって注意してしまうことありますよね。
当然、叩くことは良くないことなので、注意するとは思いますが…
あなたの注意を理解していなかったらどうでしょうか?
そうならないためにも、他害してしまう4つ原因と対応「注目」「獲得」「逃避」「感覚」を書いてみます。
目次
- 「注目」あなたに見て欲しくて友だちを叩く
- 「獲得」友だちのおもちゃが欲しくて叩く
- 「逃避」その場から離れたくて友だちを叩く
- 「感覚」友だちを叩いて気持ちを切り替える
「注目」あなたに見て欲しくて友だちを叩く
原因:ママに見てほしいから
あなたが携帯でおしゃべりに夢中になっているとき、「ママー」などと子どもが言ってきても、反応してもらえない。
そんなときです。あなたをチラチラ見ながら、友だちを叩いてしまうことありませんか? ここでとっさに「コラー!」と注意してしまうと、自分を見てもらえたと勘違いしていしまい、注目して欲しいときに友だちを叩くようになってしまいます。
対応:淡々と注意する
あまり反応さずに淡々と注意することです。友だちを叩いてしまい、ビックリしてしまうと思いますが、ここは冷静になって対応することが、注目が原因の場合は効果的です。注意した後、あなたに慰めてほしくて泣いて近寄ってくると思いますが、そこは心を鬼にして、そこも淡々と対応しましょう。
「獲得」友だちのおもちゃが欲しくて叩く
原因:友だちのおもちゃがほしいから
自閉症の子どもは、他者とのコミュニケーションをとることが苦手です。友だちに「おもちゃ貸して」と上手に伝えることができずに、叩いてしまうことがあります。叩いて他者のものを手に入れるようとする行為を獲得と言います。
対応:友だちにおもちゃを返す
子どもからおもちゃをもらい、友だちにおもちゃを返しましょう。あなたに向かってすごい勢いで泣いたり、叩いたりするかもしれませんが、必死に落ち着くまでこらえてください。
泣き止んだところで叩いたことを注意するのではなく、おもちゃがほしいときは、「貸して」というなどコミュニケーションの取り方を教えてあげましょう。
「逃避」その場から離れたくて友だちを叩く
原因:その場から離れたいから
何らかの嫌なこと、周囲がうるさいなどが耐えきれずに、友だちを叩いてその場から離れようとするです。
例えれば学生時代に嫌な授業をサボるために、お腹が痛いという理由で、保健室に逃げ込むようなことを想像してもらえれば、分かりやすいと思います。
対応:嫌な思いを共感する
その場から子どもが嫌だった理由を判断し、共感してあげてその場からすぐに立ち去るです。
ここで叩いたことをきつく注意してしまうと、何で僕のことを理解してくれないの! とあなたに不信感を抱かせてしまうので注意してください。
「感覚」友だちを叩いて気持ちを切り替える
原因:嫌な思いを叩いて解消しようとするから
自分の嫌なことがあった、パニックになったときにどうしようもなくなり、たまたま近くに居た友だちを叩いたとき、スッキリしたという感覚を覚えてしまいます。そして、何かあるとすぐに友だちを叩いて嫌なことを解消しようとします。
対応:子どもが分かりやすい形で注意する
気持ちをスッキリしたという感覚を覚えてしまうと、注意したり、良くないことを伝えたりしても難しくなります。
じゃあどうすればいいの? させない! です。スッキリしたという感覚を覚えてしまったら、それを忘れるまでひたすらさせないことが大切です。
もし、防ぎきれすに叩いてしまったら、部屋の隅で反省するまで座ってもらうなど悪いことをしたということを子どもが分かる形で理解してもらいましょう。
いまいち理解しにくいという方は、アニメのサザエさんで悪いことをしたカツオくんが廊下で立たされるシーンがイメージしやすいと思います。
このように他害をする原因と対応を書きましたが、大前提としてそうならないことが一番大切です。
4つの原因からして共通して言えることは、愛情不足からなっていることが多いということ。
毎日、家事や仕事に追われて大変だと思います。でも、ちょっとした時間に子どもとの関わる時間を持ってあげることで、心の処方箋となり他害をしなくても良くなっていきます。